創造性豊かな40点 画家・坂下さんの回顧展

色鮮やかな坂下昿吉さんの作品を眺める妻の美智子さん =横浜市中区のギャルリーパリ

 古代の叙事詩に着想を得た豊かな世界観を描き、2014年に69歳で亡くなった画家、坂下昿吉(こうきち)さんの回顧展「はじまりの歌」が、画廊ギャルリーパリ(横浜市中区)で開かれている。23日まで。入場無料。

 会場には、古代メソポタミアの王が主人公の「ギルガメシュ叙事詩」に引かれ、坂下さんがライフワークとして取り組んできた油彩画など約40点が並ぶ。

 優れた美術評論で知られた画商の故洲之内徹さんは坂下さんの才能を早くから評価し、自身のコレクションにも加えていたほどだった。同展は、そんな坂下さんの作品の全体を眺め、考えていく一歩にしたいと企画された。

 坂下さんも指導していたYAMATE美術セミナー(同区)の主宰者で妻の美智子さん(70)は、叙事詩への関心について「古代人でも現代と同様に悩んだり、いばったり。人間そのものに興味があったと思う」と話す。断片的に伝わる物語からイメージを膨らませ、新しく創り出した場面なども描いた。

 愛と美の女神で破壊と戦いもつかさどるイシュタルが冥界を巡る作品では、人々が争う姿や骸骨、巨大なヘビの群れなどを緻密に描き込み、色鮮やかに表現。暗示や象徴性に富み、読み解く面白さがある。

 正午~午後7時(最終日は午後5時まで)。日曜休み。問い合わせは同画廊電話045(664)3917。

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