「人権侵害の認識を」 ヘイトデモで市に要望 川崎

ヘイトスピーチについての市の見解をただす(右から)関田代表と崔さん =川崎市役所

 川崎市で在日コリアンを標的にしたヘイトスピーチ(差別扇動表現)デモが繰り返されている問題で、市民団体や地元住民が9日、市や区に対し、対策を求める申し入れを行った。

 市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」は市の見解をただした。市内で12回にわたり行われている差別デモについて、市人権・男女共同参画室長が「ヘイトスピーチは把握していない」「人権侵害が頻発している状況という認識はない」などと発言したという報道を受けたもの。

 在日3世で2児の母である崔(チェ)江以子(カンイジャ)さん(42)は「ゴキブリ、死ねと言われている。子どもたちは、市がひどい差別から自分たちを守ってくれないことにさらに傷付いている」と深刻な被害を訴え、関田寛雄代表(87)は「これが人権侵害でないというのか。市の姿勢を示してほしい」と求めた。

 これに対し、加藤純一市民・こども局長は「いろいろな人が傷付いているとは認識している」とし、市の正式な見解は今月中に文書で回答することを約束した。

 また、1月31日の差別デモのルートとなった大島地区の藍原晃連合町会長(81)は川崎区を訪れ、「集会が行われた公園の周辺に機動隊が配備され、物々しい雰囲気の中でヘイトスピーチデモが行われ、住民は不安な一日を過ごした」として、今後は差別デモの主催者に公園の使用を許可しないよう求めた。

 大谷雄二区長は「根拠法令がなく、表現の自由との兼ね合いから不許可にはできないというのが現時点の判断」としたが、「生活の場でデモが行われるようになるなどエスカレートしている。市全体の問題として対応を再検討したい」と話した。

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