合葬型と有期限化検討 川崎市が方針案

集合型個別墓所など省スペースで安価な新形式の墓所の整備も進む早野聖地霊園

 川崎市は高齢化社会や墓所の無縁化の進行を受け、2030年までの「市営霊園の整備と管理の方針案」をまとめた。核家族化の進行を受け、新しいタイプの合葬型墓所の整備や墓所の有期限化をはじめ、無縁改葬の推進継続、管理費用の見直し検討などに取り組むもので、今年度には実施に向けた計画をまとめたい考えだ。

 市営霊園には、1943年開設の緑ケ丘霊園(高津区、2万5012区画)と、79年開設の早野聖地公園(麻生区、1万2465区画)がある。緑ケ丘霊園には、新規の墓所開設の余地はなく、遺骨を預かるための納骨堂が2棟(計2万6500体)ある。早野聖地は、新規用地が残されている一方、壁面型や芝生型、集合個別型といった省スペースで安価な新形式の墓所も整備されている。市営墓地の募集は毎年12月に行われているが、民間に比べて安いため、ニーズは高く十数倍の倍率になっているという。

 方針案では、墓の無縁化の進行も考慮された。市民意識調査で墓所を所有している人の53%が「将来墓所の承継者がいなくなり無縁化する」と回答。市営霊園で無縁化している可能性のある墓地管理料の長期滞納者は335人(うち71件確認済み)だった。また、市民意識調査によると、1990年時点で52%あった一般墓所の需要が2012年には25%に半減。新形式や合葬型が45%から72%に増加するなど形式にこだわらない人が増えてきたという。

 市は2011年時点で、30年までの20年間に新たな墓所需要は1万9千基と、その前の20年間に比べ5千基減を予測。うち2千基は無縁化した墓所のリサイクル使用で充てる。新規整備でも、従来の4割弱のスペースとする省スペース型や、夫婦などを前提に2人分の納骨を合葬できるスペースを地下に集めて造る有縁合葬型墓所を新設することも盛り込んだ。子どものいない老夫婦などが使用し、承継手続きや個人での管理を不必要にしたのが特色という。

 このほか法要などができる施設や墓所の有期限化、受益者負担を基本とした管理費用の見直しの検討なども行っていく。

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