テレワークを後押し 普及に成果、厚労省が横浜の男性会社員を表彰|カナロコ|神奈川新聞ニュース

テレワークを後押し 普及に成果、厚労省が横浜の男性会社員を表彰

社内ネットワークの構築や人事施策の導入など、働きやすい職場づくりに尽力する横澤さん=横浜市南区

 職場に出勤せずにオフィス業務を処理できる「テレワーク」に関心が高まる中、横浜市南区の電気設備工事業「向洋電機土木」の広報部長、横澤昌典さん(43)が厚生労働省が本年度初めて設けた「輝くテレワーク賞」の個人賞を受賞した。介護と育児の経験を生かし、働きやすい職場づくりに腕をふるう横澤さんは「優秀な人材育成のかぎを握る人事施策の一つ」として従業員の多様な働き方を後押ししている。

 「輝くテレワーク賞」は働く人のワーク・ライフ・バランスの実現に向けて大きな成果を上げた企業や個人を表彰する制度で、テレワークの普及や推進を目指す厚労省が導入した。ことしは大手企業10社と、横澤さんを含む2個人が受賞した。

 従業員27人の同社。テレワーク勤務を導入したのは2008年1月で、経営効率の向上と改善が狙いだった。終日在宅勤務や1時間単位で使える在宅勤務のほか、家族の急病時などにも使えるよう制度を整えた。コアタイムのあるフレックス勤務でなく、従業員の生活実態に合わせて柔軟に対応している。

 運用についてはガイドラインを明文化。ネット接続は工事現場事務所や自宅など、会社側があらかじめ許可した場所に限定し、全従業員に同一機種のパソコンやスマートフォンを貸与している。

 その結果、当初の3年間だけで社有車のガソリン使用量を約2割削減でき、1年当たりの平均労働時間も個々の状況によるが約1割近く減らせたという。職場や工事現場、自宅間の移動時間が短縮し、精神的、肉体的な負担の軽減などの成果もみられ、従業員からは「家族との時間が増え、普段の業務に集中できた」「子どもの急病時でも滞りなく仕事を進められた」といった声が上がった。また、従業員の交通事故がなくなり、社有車の任意保険料の削減にもつながったという。

 こうした制度を総務課長時代に率先して進めてきた横澤さんは、以前の勤務先で、体調が急変した父親のもとに駆けつけられなかった苦い経験を持つ。「自分のような思いを誰にもしてほしくない」という思いが原動力だ。現職場で男性の育児休業取得を推奨したり、メンタルヘルスの観点に配慮した個人面談を定期的に行ったりしている。「テレワークは人事施策の手法の一つ。従業員個々の成長が、会社の継続的な成長につながるかどうかが重要」と話す。

 表彰を受け、横澤さんは思いを新たにしている。「経営陣を含めた職場の理解と、施策内容をどう拡充させるか。さらなるセキュリティー対策を講じつつ、テレワーク導入の利点を建設業界内外に広めたい」

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