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かながわ音楽コンクール ♯ Staff

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(C はcompetitionのC、ClassicのC、ContestのC です)

執筆者紹介

スタッフ名:tsuka
楽器暦は5歳の時にヴァイオリンを約1ケ月。35回で音楽コンクールの担当として8年目。また今年も会場でお会いできることを楽しみにしています。


課題曲が発表されました。

2018年11月21日

 皆さん、こんにちは。すっかり寒くなり、もう冬の様相を呈して来ましたね。
 さて、皆さんお待ちかねの第35回大会の課題曲が11月21日の神奈川新聞に掲載されました! 発表前から「いつ、発表されますか?」「傾向に大きな違いはありますか?」等々お問い合わせに対してはっきりと答えることができませんでしたが、やっとすっきりコメントできます。

 35回の一番のトピックスはピアノ部門(旧シニアピアノ部門)の参加資格が15歳に引き下げられたことです。大学生以上が対象だったピアノ部門に高校生がチャレンジできるようになりました。もちろん高校生はユースピアノ部門にも参加できるので、2部門からエントリー可能です。昨年の日本音楽コンクール・ピアノ部門でも大学生、社会人を押しのけて見事に高校生が第1位になりましたね(この模様をNHKが年末にドキュメンタリー番組として放送していました)。

 「かなコン」でも大学生を超える高校生が出現するかもしれません。現にヴァイオリン部門では年によって一般の部(大学生以上)よりも高校生以下の入賞者に対する評価が高いのですから、大いに期待できます。来たれ!才能溢れる高校生!

 ピアノ部門の課題曲は第2次予選で変更があります。前回、モーツァルトのソナタだったB群にベートヴェンとハイドンが加わり選択の幅が広がりました。また、第1次予選から本選にかけて暗譜でなくても良しとなっています。ただ、曲の重複は不可ですので注意してください。

 さて、期待をかけているヴァイオリン部門一般の部では、これまでの「全て自由曲」から本選以外は課題曲を設けました。篠崎審査委員長はじめ審査員の「一般の部にも、明確な目的意識を持たせるために課題曲を導入しよう」という意向です。

 今回は第1次予選がモーツァルトのロンド、第2次予選がバッハの無伴奏とパガニーニのカプリース。バッハの「フーガ」が難関ですが、2つの予選を通過した人が本選では、任意の協奏曲で勝負します。今回はぜひ、第1位の人が選ばれることを切望します(毎回言っている様な気がします…)。

 その他のヴァイオリン部門では、小学校低・中学年の第1次予選が今回も2曲選択となっています。多少難易度の差はありますが曲による有利不利はありませんので、弾いてみたい方で臨んでください。タングラの「エア・バリエ」から主題の違う2曲が採用されました。小学校中学年本選と小学校高学年第1次予選です。

 ここから「かなコン」では小学生に大事なことは何なのかを知ってもらえるはずです。どこかのコンクールみたいに、いきなりバッハの無伴奏はないです。そして中学生ではローデのカプリース、高校生ではバッハの無伴奏と第2次予選は定石どおりで本選も昨年同様の協奏曲のラインナップです。

 ユースピアノ部門は幼児、小学生の第1・2次予選が4~5曲の選択です。このスタイルは毎回決まっていますが、曲目が新しいものや過去に出題されたもので構成されています。ブルグミュラーの「25の練習曲」やギロックは幼児と小学校低学年の定番になっています。新しいところではスチャストニー、ツェルニーあたりでしょうか。ランティエも2度目の課題曲です。

 小学校中学年第1次ではA群ではバッハ、ヘンデルがB群では邦人曲がメインになっています。第2次もハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンとお馴染みのソナタ・ソナチネからの曲ですね。バッハは小学校高学年でインヴェンション、中学生でシンフォニア、高校生で平均律と、どの年代でも課題になっていますので、「かなコン」では避けて通れない作曲家です。

 中学生、高校生の課題曲は中学生の第2次予選で入れ替えがある他は変わっていません。ただ高校生の部本選の上限が15分から13分に短縮されたので注意してください。

 申し込みも募集要項(サイズが変わりました)に付属の振り込み用紙を使っての振り込みとピティナの提携コンクールサイトから申し込みできます。
 それでは3月以降に、また会場でお会いできますことを楽しみにしています。(tsuka)

課題曲の発表は21日です

2018年11月12日

 みなさん、こんにちは。
 この数日は次の募集要項づくりに追われていました。日程と会場は既にホームページに掲載されていますが、皆さんが一番気にされている課題曲の発表は21日の特集紙面で予定しています。当日、大きな事件・事故があると変更になる可能性がありますので、その際はご容赦ください。

 今回は会場についてお話させていただきます。毎回頭を悩ませているのがユースピアノ部門です。参加者数が他の部門に比べて多いこともあり、本選まで計16会場が必要です。内訳は3ブロック制の第1次予選が各ブロック4会場で計12会場、第2次予選(これまでの準本選)がブロック毎1会場で3会場、そして本選が1会場です。1,200人以上が参加していた頃は予選16、準本選4、本選1の計21会場が必要で、神奈川県内の隅々まで会場探しをして、ブロックごとにうまく日程がはまらないと全部組み直しになった・・・など、大変な作業でした。

 ブロック分けの目安は横浜の2エリアと横浜以外のエリアです。横浜は区民文化センターや公会堂が市内に数多くあり、鶴見・神奈川・緑・青葉あたりの北部エリアと栄・磯子・港南・泉あたりの南部エリアから10会場を選ぶのも困ることはありません。特に設立時期が新しい区民文化センターは席数が300~400と規模も丁度よく、楽屋も多く、音響も良い会場が結構あります。

 一方、横浜以外のエリア(例年Aブロック)では会場の確保が年々厳しくなっています。以前使用していた湘南エリアの会場が来年は1つもありません。このエリアにお住まいの人には本郷台にある「栄区民文化センター・リリス」を2日使用するので、こちらをお薦めします。あとは湘南台から2駅先の「泉区民文化センター・テアトルフォンテ」あたりでしょうか。西部エリアには定番の二宮町生涯学習センター「ラディアン」と「小田原市民会館大ホール」があります。県央エリアは「やまと芸術文化ホール・サブホール」ですが、Bブロックの「緑区民文化センター・みどりアートパーク」も中央林間経由でアクセスしやすい場所です。

 第2次予選はAブロックが「海老名市文化会館・小ホール」、Bブロックが東神奈川の「神奈川区民文化センター・かなっくホール」、Cブロックが「磯子区民文化ホール・杉田劇場」とこれまで予選・準本選でおなじみの会場です。そして本選は県立音楽堂が5月いっぱいまで使えないため、前回同様「やまと芸術文化ホール・メインホール」です。アクセスも良く、審査員の評価も高かったので、音楽堂改修後も何かの折にでも使用したいと思います。

 一方、ヴァイオリン部門は全4会場がもうお馴染みの場所ですね。第1次予選が横浜南北で分けた「緑区民文化センター・みどりアートパーク」と「磯子区民文化ホール・杉田劇場」。参加者が200人程度の時は第1次予選を3会場で行っていました。35回で200人に迫る人数だったら36回以降は横浜市外のどこかに3番目の会場を検討するつもりです。第2次予選が「青葉区民文化ホール・フィリアホール」。そして本選はユースピアノ同様、県立音楽堂が使用できないため「横浜みなとみらいホール・小ホール」。この会場は他のコンクールでもファイナルや記念演奏会の場所として使用されています。再来年以降は本選を音楽堂で行うか、このままみなとみらいホールなのかは決まっていませんが、いずれにしてもヴァイオリン部門の本選に相応しい場所でと考えています。

 35回はピアノ部門の番(奇数回がピアノ、偶数回がフルートで続いています)ですが、第1次予選2日間を「神奈川区民文化センター・かなっくホール」、第2次予選を青葉区民文化ホール・フィリアホール」で行います。音楽堂改修の影響はこの部門にも及び、これまでの本選会場の「みなとみらいホール・小ホール」をヴァイオリン部門で使用するため、本選も第2次予選と同じフィリアホールとなります。

 他県に比べ神奈川県は会場に恵まれてはいますが、地域差があることは事実です。理想としては①席数300席前後②楽屋を3~4つ備えている③最寄り駅から10分以内のホールが川崎の南部と北部、平塚~鎌倉、小田原近辺にできると良いのですが、まあ、あまり贅沢は言えませんね。(tsuka)

来年のコンクール情報を、ちょっとだけ。

2018年10月22日


 みなさん、こんにちは。10月7日にトップコンサートを行い、今年の「かなコン」メインイベントが終了しました。今回のトップコンサートは初めてやまと芸術文化ホールを会場にして開催しました。2年前にできたばかりの新しいホールで、ユースピアノ部門の本選もここで行いました。

 オーニングには昨年11月にご逝去された岩井宏之先生を偲んで、バッハの「G線上のアリア」を演奏しました。続いてフルート部門高校生の部最優秀賞受賞者の古賀愛未さんがモーツァルト「フルート協奏曲」、ヴァイオリ部門県知事賞の中嶋美月さんがラロ「スペイン交響曲」と弾いて休憩に。再開後にユースピアノ部門県知事賞の島村崇弘さんがラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」を披露してフィナーレを迎えました。

 トップコンサートはプロのオーケストラと協奏曲を演奏できる貴重な機会で、「かなコン」の最大のウリとなっています。このトップコンサート出演を目標に「かなコン」に参加している人もたくさんいらっしゃいます。島村さんのように初めての参加で見事に共演が叶う人がいる一方で、小さい頃からずっと参加していてもなかなか機会に恵まれない人もいます。基本1部門から1人なので、実力に加えて運が左右することも多いです。

 プロのオーケストラとの共演には1人でも多くの人に実現して欲しいので、数年前から神奈川フィルさんに協力いただき、神奈川フィル主催の「フレッシュコンサート」に「かなコン」枠を設けてもらい、これまでに3人の受賞者が出演しました。来年3月のみなとみらいホールでは34回大会フルート部門一般の部第1位の福島さゆりさんが出演予定です。今回はみなとみらいホール大ホールということでピアノが黒木雪音さん、ヴァイオリンが滝千春さんと神奈川フィルさんもいつも以上に気合いが入っています。福島さんには是非、かなコン代表として伸び伸びと素敵な演奏をご披露いただけたらと、今から楽しみにしています!

 トップコンサート後にも小規模なコンサートが予定されています。いずれも山手西洋館でのサロンコンサートです。

 ☆11月17日(土)14:00 横浜市イギリス館(定員60人)、1,000円(お茶、お菓子付き)
 出演:野口わかなさん(vln)、大平治世さん(fl)、園田賀家さん(fl)
 ☆1月19日(土)14:00 ブラフ18番館(定員30人)、無料
 出演:大澤明子さん(fl)、村上小夏さん(fl)
 ☆2月17日(日)14:00 横浜市イギリス館、無料 ※山手芸術祭のプログラムとして
 出演:米満希咲来さん(p)、神宮司悠翔さん(p)、中村和輝さん(p)

 前にも書きましたが山手西洋館は大人の入賞者によるサロンコンサートとして行っていますが、クリスタルコンサートに小学生の入賞者全員が出演できなくなってきているので、年齢層を下げ中学生になった人にも出演していただいています。コンクールで使用している区民文化センター等のホールとは違った雰囲気を味わえるので、これまでも小学生から大人まで大勢の人が聴きに来られています。どうぞお気楽にご来場ください。

 来年のコンサートスケジュールをお話しましたので、第35回大会について現時点でお伝えできることを最後に記載します。課題曲の発表を今年は少し早めに考えています。11月20日くらいには紙面で特集します。昨年は課題曲発表前に日程をチラシで告知しましたが、今年はチラシを作成しませんので、ホームページ上でスケジュールを掲載します。部門毎の日程は以下の通りです。詳細はトップページをご覧ください。

 ☆ユースピアノ部門
 第1次予選=2019年3月23日~3月29日
 第2次予選=2019年4月27日~4月29日
 本選=2019年5月19日
 *従来の「準本選」から「第2次予選」に名称変更しました

 ☆ヴァイオリン部門
 第1次予選=2019年4月6日、4月7日
 第2次予選=2019年5月5日
 本選=2019年5月26日

 ☆ピアノ部門
 第1次予選=2019年4月13日、4月14日
 第2次予選=2019年5月12日
 本選=2019年6月9日

 第35回大会では、ピアノ部門にサプライズが!? あります。(tsuka)

ローカルブランドとしての「かなコン」

2018年10月1日


 皆さん、こんにちは。雨模様の肌寒い日が続いていますね。こんな時は風邪を引きやすくなるので、服装などに気をつけてくださいね。

 毎年この時期に開催している、地方新聞社主催の音楽コンクール入賞者が集う演奏会「交流の響き」を、今年は9月22日に開催しました。2004年に「音楽のまち・かわさき」がスタートしたのと同時に「交流の響き」も産声をあげました。東日本大震災で中止になった2011年以外は毎年行われ、今年で14回目となりました。神奈川代表としてユースピアノ部門神奈川トヨタ賞の近森七海さんが地方からの出演者の最後を飾り、プロコフィエフの小品を2曲演奏され、エンディングイベントでミューザのオルガン教室成績優秀者の安達柚季さんがホールのパイプオルガンを弾き、荘厳な響きで観客を魅了しました。

 参加新聞社も多少の変遷を経て、この数年は同じ顔ぶれが参加していましたが今年、常連だった埼玉新聞社が、主催する「彩の国・埼玉ピアノコンクール」を前年に終えたので辞退しました。「彩の国・埼玉ピアノコンクール」は28回を数える実績があり、レベルも高かったと聞いています。また、連弾部門も始めたばかりで、担当から辞めたことを聞いて本当にびっくりしました。

 ただ、埼玉新聞の事例は決して他人事ではありません。交流の響きで会う地方新聞社の各担当者が口を揃えて「音楽コンクールは金銭的に運営が厳しい」と言っています。どの社も地域貢献事業として行っているのですが、状況によっては継続できない危険性があるということです。少子化、人口減少、習い事の順位でピアノが低下していることなど音楽コンクールに対する逆風が吹く中、地方はより厳しい状況に置かれています。

 さらに東日本大震災、熊本地震、広島の水害等、この数年立て続けに発生している自然災害が交流の響きに参加している地域を直撃していて、仮設住宅への避難や子どもの県外流出など深刻な事態を招いています。それでもコンクールを続けていくのは新聞社としての使命感なのかもしれません。今年の交流の響きで熊本代表の人が「熊本地震の避難所で演奏したら涙を流して喜んでくれた人たちを見て、音楽の力の凄さを感じた」とコメントしていました。

 災害で苦しんでいる人にとって飲食の確保は最優先事項でしょうが、心の癒やしも同様に生きていく上で不可欠だと思います。幸い神奈川では大きな災害が発生していませんが、7年前の東日本大震災の際にコンクールも交流の響きも中止せざるをえなかったことが、災害に見舞われた人と会うと頭をよぎります。苦しい時こそ強い気持ちを持って少しでも多くの人に音楽の力を伝えたいと、気が引き締まる思いがします。

 地方新聞社が行う音楽コンクールは地元の会場を使い、参加規定でも在住地の制限があるところがほとんどです。つまりエリア限定の「ローカルコンクール」です。一方で、皆さんがよく参加する全国の会場で長期間に実施するコンクールもあります。学生音コン、ピティナ、クラコン、日本演奏家コンクール、ヤマハジュニアピアノコンクールなど全国規模のコンクールをいくつか見学しました。以前は「目指せ、学生音コン」「ピティナに近づくぞ!」という気概で運営していましたが、それらのコンクールを地区予選から全国大会まで通して聴いた後で、全国規模のコンクールとは目指すところが違うし、違うからこそ「かなコン」の存在意義があるのだと考え方が変わりました。

 かなり昔に崎陽軒の野並直文社長の講演会を拝聴しました。崎陽軒のシウマイ弁当といえば神奈川県民なら誰でも知っている地元を代表する一品です。横浜駅で販売していた「シウマイ弁当」が大ヒットして順調に売り上げを伸ばした時に、先代の社長さんが全国展開をする「ナショナルブランド」とするか、あくまでも地元を中心に活動する「ローカルブランド」に徹するかを相当思案され、結局「ローカルブランド」にこだわる経営戦略をとったことをお話になりました。「足元をしっかり固める」、その選択が正しかったからこそ、今では偉大な「ローカルブランド」に定着したのだと思います。ここに「かなコン」のあるべき姿があるような気がするのです。

 「かなコン」は今、在住地の規制を全ての部門で撤廃しています。また県外への周知のため34回からピティナの提携コンクールになり、ネット申し込みを導入してそれ以前の参加者傾向が変わりつつあります。それでも会場は神奈川に限定しているので、県外の参加者はわざわざ神奈川に来なくては出場できません。神奈川で演奏をして神奈川の音楽文化の良いところを多くの人に知ってもらう。その一線は守っていきたいと思います。

 一方で参加者の在住規定を廃止したのは、交流の響きの参加者から「ぜひ『かなコン』、を受けてみたい」と言われたことや全国規模のコンクール決勝を聴いて「うちのコンクールに参加して欲しい」思ったことなどが理由です。ヴァイオリン部門やフルート部門では最初から全国を対象としているのでユースピアノ部門でも問題はないと判断し、結果東京からの参加者が増えました。

 今年のユースピアノ部門県知事賞を受賞した島村崇弘さんは埼玉の人ですが、「かなコン」を先生に薦められて受けたそうです。神奈川にお住まいの人には多少の親近感は持っていますが、参加者に対する想いは在住地に関係なく同じです。そして一人でも多くの県外在住者に神奈川や「かなコン」の良さを知ってもらいたいと思います。実際に県外の人からコンクールの会場や山手西洋館のサロンコンサート、福祉施設の慰問コンサートを「良かった」と言ってもらっています。

 「かなコン」は音楽コンクールのシウマイ弁当になりたい! 地元の偉大なローカルブランドにあやかって、「かなコン」は偉大な?ローカルコンクールを目指します。(Tsuka)

クリスタルコンサートと学生音コンの雑感

2018年9月12日

 皆さん、こんにちは。
 9月になりましたが、以前暑い日が続いています。それでも朝夕は涼しさを感じることがありますね。

 8月24日に行ったクリスタルコンサートには28人の幼児・小学生が出演されました。皆さん本選後に他のコンクールを経験されたのか、ステージ上で堂々と演奏されていましたね。事前アンケートにも選曲の理由や音楽への取り組み姿勢、観客へのメッセージなど、もう立派な演奏家の心構えが現れていました。いいですねえ、将来が楽しみです。

 時期的なこともあって学生音コンの課題曲を選んだ人もいました。本番間近のクリスタルコンサートは最後の演奏機会として絶好の場かと思います。こちらもできる限りの応援やサポートをしますので、どんどん活用していただければと思います。

 学生音コン参加者の中で、その課題曲ではない曲を演奏した方がいました。「クリスタルコンサート出場者の中で最年長なので、コンサートの最後にふさわしい華やかな曲を先生に選んでいただきました」とお母様から伺いました。

 これには先生も立派だと思いますし、それに応えた出演者の方にも頭が下がります。きっと不安で課題曲を弾く時間をもっと必要とされていたと思います。そんな状況で決して易しくない別の曲も仕上げていく大変さを思うと本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 その学生音コンですが、ヴァオリン部門の小学生と高校生を聴きに行きました。小・中・高の各部で課題曲はバッハの無伴奏から。「かなコン」でも無伴奏を課題曲にしていますが、中学生と高校生の第2次予選に限られています。小学生に無伴奏曲、しかも予選の課題曲とはどうなのか疑問を感じます。歴史と権威あるコンクールに相応しい課題曲としてバッハが選ばれているのでしょうか。

 私たちの運営する「かなコン」は地方で細々と行う権威のないコンクールですが、担当として小学生たちの、しかも第1次予選の課題曲として「バッハの無伴奏」を弾く前にやるべきことがあるはずだと思っています。「お前の認識が甘い!」と指摘されるかもしれませんが、気になって「小学生・バッハ無伴奏・コンクール」とインターネットで検索したら、あるサイトがヒットしました。タイトルは「小学生にバッハの無伴奏を弾かせることについて」。共感した箇所の抜粋を以下に掲載しました。

 「技術的に弾けるかもしれないからといって10歳くらいの少年・少女に弾かせて、その演奏内容によって選別をする。選別のためなら学習者向けのエチュードがあるのに、何故、バッハ?…(略)…『80歳を越してようやくバッハがわかってきてきた』そんな演奏家が終生かけて挑み続ける曲の、今はまだ筆下ろしの段階の演奏である。この先はとても長い。通過した人も、涙をのんだ人も、今のバッハの演奏のままで留まっていることは決してない。…(略)…まだまだ『バッハのようでバッハでない』段階なのだから、その習作において審査され、優劣がつけられることに、さほど意味がないともいえるのではないか。…(略)…客席で思いを馳せつつ、私の頭の中は『何故、小学生のコンクールでバッハなのか』という問いが延々と駆け巡り続けたのであった」

 このサイトに目を通しながら、篠崎審査委員長に初めてお会いした時のことを思い出しました。募集要項に掲載された課題曲をご覧になって「ここにヴァイオリンに必要なことが全部盛り込まれている」と言っていただけました。それは「かなコン」の方向性が審査委員長の意向に即していたということです。N響のコンサートマスターに評価いただいたことは、大変自信になりました。

 全国規模のコンクールと比べると規模や金銭面なことをはじめ足りない点はたくさんあるとは思います。しかし30年以上続けている蓄積や毎年1,000人規模の人に参加いただているなど、決して卑屈にならずに胸を張って運営にあたっています。前にも言いましたが「かなコン」は「審査員」「会場」「参加者」に恵まれた音楽コンクールです。(tsuka)

入賞記念コンサートが始まりました

2018年8月13日

 皆さん、残暑お見舞い申し上げます。まだまだ暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?お盆時期で帰省されている人、部活の合宿や宿題などで忙しい人、そしてコンクール真っ最中の人など様々かと思います。

 私も他のコンクールやコンサートなどを数カ所拝聴していました。かなコンに出場されていた人が弾いていると、ついつい応援して聴き入ってしまいます。自分たちが主催するコンクールでは、ホール外のことが忙しくてなかなかじっくり聴くことができないので、とても良い機会です。「かなコン」で使っている会場だったら、なおのこと臨場感を伴って聴いてしまいます。ピティナの地区本選では贔屓目かもしれませんが、みんな他の人より上手ですよ!なのに、ファイナルステージに進めないなんて。

 8月に入り、これから入賞記念コンサートが続きます。11日に山手西洋館のエリスマン邸でサマーコンサートを行い、ヴァイオリン部門一般の部第2位の木ノ村茉衣さんとフルート部門一般の部第3位の丁仁愛さんにご出演いただきました。当日は相変わらずの猛暑で、カフェの名物であるプリンを求めて大勢の観光客が長蛇の列を成していましたが、館の皆さんの計らいでコンサートには支障が出ることもなく、用意された観客用の50席も満員となりました。

 リハーサル中に木ノ村さんが会場の響きについて「音楽ホールのような強い残響ではなく音の返りが自然で、弾いていて心地よいですね」と言っていました。エリスマン邸は木材がふんだんに使われていて窓も大きいので遮音性が高くない反面、音がきれいに吸収されるのでしょうか。会場の素敵な雰囲気も木ノ村さんと丁さんのおふたりに合っていました。山手西洋館のサロンコンサートはあと4回予定していますので、ご興味のある人はぜひご来館ください。

 そして24日にはみなとみらいホールで入賞者28人による「クリスタルコンサート」が開催されます。今年で19回目となるこのコンサートは以前、小学生から大校生まで幅広い年齢層の人にご出演いただいていました。しかし数年前に幼児の部ができて、幼児の入賞者の「晴れの舞台」を設けようと2部制に変更しました。そのかわり中学生以上の人には山手西洋館を中心とした別のコンサートを用意したことは既にこのブログでも書きましたが、最近ではピアノもヴァイオリンも小学生の受賞者が多くなりクリスタルコンサートの枠でも収まり切れなくなっているのが悩みの種となっています。そろそろ対策を考えなければいけないですね。

 15時30分から幼児の部がスタートし、休憩をはさんで小学生の部が17時から開演します。終演予定は18時40分です。ピティナの地区本選に出場し見事に決勝大会に進出された人、残念ながら決勝出場が叶わなかった人、そして1週間後の学生音コンに出場される人など、皆さんいろいろかと思います。そんな中でもリラックスして、残り少ない夏休みのひとときを楽しんでいただければ幸いです。

 それでは皆さん、コンサート会場でお会いしましょう!(tsuka)

猛暑の中、皆さんコンクール大変ですね

2018年7月19日

 皆さん、こんにちは。約20日ぶりのブログ更新となります。
 信じられないくらい暑い日が続いていますね。夏休みを目の前にして、夏バテになっていませんでしょうか?

 ここ1ヶ月間は神奈川で行われているピティナの地区大会を見学しています。会場では「かなコン」参加者の人の演奏をメインに聴いていますが、お母様や先生、音楽教室の関係者の方々とお話することができました。他のコンクールに足を運ぶことで得るものが多く、来年初めて使用する会場のシミュレーションや、いつも使っている会場での音の響きや導線、施設の使い方などは本当に参考になります。何より主催者のプレッシャーがないので、時間の許す限り伸び伸びと聴いています。皆さんが暑い中、一生懸命練習して緊張の本番を迎えているのに、何とも無責任な立場で恐縮しています。

 ただ、ピティナでは昨年に続いて今年も「神奈川の会場なのに、『かなコン』でお名前を見たことがない(であろう)人がこんなにいるとは!」ということを一番痛感しました。これは結構こたえますが、その分「『かなコン』参加者頑張れ!」という気分で気合を入れて聴いてしまいます。とにかく“冷房の効いたところで暇つぶしに来た、音楽に全く興味のない近所のおっさん”と思われないように心掛けて、あと数会場回ろうかと思っています。また、ある会場で参加者のお母様に近所で受けなかった理由を伺うと、次の地区本選が東京の会場になってしまうのを避けるためだそうです。夏休みとはいえ平日の午前中なので通勤ラッシュの時間帯に当たると会場に行くまでがひと苦労ですよね。土地勘がないとホールの場所もよく分からないので、私も着くまで不安になることも多いです。

 その点「かなコン」は神奈川の会場限定で開催しています。前回からユースピアノ部門でも「神奈川在住」制限を撤廃し、全部門で県外参加可としました。神奈川県外から参加できても「かながわ音楽コンクール」なのかという意見もありますが、私は神奈川県内の会場だけで開催するので「神奈川の音楽コンクールである」と思っています。神奈川県内外の参加者にこの県の素晴らしさを知ってもらうことが地元の音楽文化や音楽教育の向上になると考えています。

 神奈川限定でもけっこう広範囲にわたります。遠方では小田原や新百合ヶ丘がありますが、数年前までは相模原の橋本や横須賀など県内くまなく使用していた時期もありました。これはユースピアノ部門の参加者が1,000人近くいたことや、当時は在住地による会場の縛りがあってどうしても各エリアに一定の会場数が必要だった背景があります。しかし、それぞれの地域で手続きや会場内のルール、会場費の金額差などが激しく、当時の担当が大変苦労していたことを覚えています。

 今ではどこに住んでいてもどの会場にでも出場できるように規制を撤廃し、できるだけ格差のない会場を使うようにしていますが、それでも「ここには1会場はないと」という地域が幾つかあります。以前にも書いていますが横浜と他市との差が著しく、300人キャパシティ規模の会場が横浜市外にあと3・4箇所欲しいところです。地方新聞社の中には自前のホール持っている社もあります。うらやましい!

 来月には入賞記念コンサートが2回予定されています。久々の本番です。11日は芸大生2人のサロンコンサートで、場所は山手のエリスマン邸。24日は幼児・小学生が出場するクリスタルコンサートです。詳細はこのホームページで。ご来場お待ちしています。(tsuka)

紙面特集と記念コンサート・前半のお知らせです

2018年6月27日

 皆さん、こんにちは。
 早いもので今回のコンクールを終えて、間もなく1ヶ月が経とうとしています。前に書いたように今の時期の事務局は、一息つきながらも8月からの記念演奏会の準備を進めています。

 昨年までは全部門が終了後、1ヶ月以内に「入賞者特集」紙面を掲載していましたが、事務局員から「せっかくこの時期に特集を掲載するならば、記念演奏会の情報ももっと入れたい」という意見が出ました。今回から掲載時期を後にずらして、「入賞者&記念演奏会出演者」の内容で3ページの特集にします。掲載は7月第1週を予定しています。

 現在、各記念演奏会に出演いただきたい人から承諾書とプロフィールや演奏曲目を回収しています。記念コンサートの予定として8月11日(土)15時開演の「サマーコンサート」。会場はエリスマン邸で、フルート部門とヴァイオリン部門の一般の部入賞者のお二人が出演予定です。山手西洋館でのサロンコンサートは年間3~4回を予定していて、中学生以上の方に出演していただこうと思っています。

 恒例のみなとみらいホール小ホールで行う「クリスタルコンサート」は、24日(金)15時30分に幼児の部入賞者からスタートします。ピティナ終了間際だったり、すでに学校が始まっていたりと慌しい時期ですが、例年皆さん大変積極的にご出演いただいています。このコンサートは1998年に実業家の奥様のご好意から始まったもので、来年の20周年は何か記念になるようなことをやってみたいと思っています。幼児の部15人、小学生13人の合計28人による約3時間の長丁場となりますが、お友だちの演奏をぜひ聴きに来てください。来年はご自分が出場するかもしれませんよ。出場する人の何人かの演奏をピティナの地区予選で聴いてきました。皆さん通過していましたので、クリスタル当日が楽しみです。

 9月に入ると22日(土)に「交流の響き」が行われます。会場はミューザ川崎。かなコンをはじめ、新聞社が主催・共催する他県の音楽コンクールの入賞者14人にパイプオルガンの演奏を加えた、これまた2時間以上のコンサートです。神奈川代表としてユースピアノ部門小学校中学年の部最優秀賞と神奈川トヨタ賞受賞者の近森七海さんが出演されます。神奈川を代表するコンサートホールを使うのはこの1回だけの機会なのでご来場されてはいかがでしょうか。普段は敷居の高いホールも自分と年齢もキャリアもあまり変わらない人が出演する無料のコンサートなので、ふらりと訪れるには良い機会かと思います。

 9月にはもうひとつ、山手西洋館のベーリックホールで館主催の「リビングコンサート」にかなコン入賞者が3人出演します。8日(土)の14時開始予定です。

 各部門の最上位入賞者が神奈川フィルと共演する「トップコンサート」は10月7日(日)です。会場はユースピアノ部門本選で使用したやまと芸術文化ホール・メインホール。おととしの11月にオープンした真新しいホールで、音響やアクセスの良さなどもあって話題になっている会場です。いつもの神奈川音楽堂とはまた違った雰囲気で、今からワクワクします。出演者はユースピアノ部門県知事賞の島村崇弘さん、ヴァイオリン部門同賞受賞者の中嶋美月さん、フルート部門は高校生の部最優秀賞の古賀愛末さんです。フルート部門で高校生がトップコンサートに出場するのは初めてではないかと思います。それだけ審査員の評価が高かったのです。

 この後も来年3月まで入賞者を対象としたコンサートを予定していますので、まだお声が掛かっていない人は「次は自分の番だ!」と思って待っていてくださいね。9月までにはご連絡します。それと7月の特集を楽しみにしてください。各部門の評論家の先生による講評も掲載します。(tsuka)

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