現代の課題をシュールに 京浜協同劇団が27日から55周年公演 簡宿火災、貧困…地元の話題交え|カナロコ|神奈川新聞ニュース

現代の課題をシュールに 京浜協同劇団が27日から55周年公演 簡宿火災、貧困…地元の話題交え

京浜協同劇団55周年公演「ブラック・カフェ」のけいこに励む団員=スペース京浜

 川崎のアマチュア劇団「京浜協同劇団」が創立55周年を迎え、27日から記念公演の最終となる「ブラック・カフェ~日本の恐怖と貧困」を拠点のスペース京浜(幸区古市場)で上演する。安全保障法制や川崎の簡易宿泊所火災などをテーマに団員が書き下ろしたオリジナル作品で、藤井康雄代表(72)は「ブラックユーモアにあふれる作品に仕上がっていて、笑いの中から平和や貧困など現代の課題について考えてもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 1959年12月に設立され、団員は会社員や自営業、職人など21人。働きながらの稽古は午後7時以降か週末に行っている。高齢化が進み60代や70代が中心だ。

 単独公演は通算で89回目となり、演劇まつりや市民劇などにも参加している。この間、神奈川地域社会事業賞(1994年)や神奈川文化賞(99年)などを受賞。プロ腹話術師としても活躍する団員の城谷護さん(74)は昨年、川崎市文化賞を受けている。

 タイトルは、ドイツの劇作家ブレヒトがナチス政権時代に書いたオムニバス劇「第三帝国の恐怖と貧困」から取った。5分から35分間の6話からなるオムニバス劇で、11人が死亡した今年5月の川崎簡易宿泊所火災を題材に5人のお年寄りが井戸端会議を行う「ゴジバ」や生活保護の問題点や食い物にする側を扱った「生活相談室」、2020年に中東での戦争と東京オリンピックを同時に行っていることを描いた「レンタルショップ」など。

 シナリオを書いた一人、和田庸子さん(60)は「2020年に憲法改正が行われているかは分からないが、新しい安全保障法制により自衛隊の海外派遣は可能になっている」と話す。せりふの中に地元の地名を多く盛り込み、ベテランらしい円熟味、渋みのある演技もみせる一方、演劇好きの学生や若手5人も協力出演する。

 公演は初日の27日が午後7時から。28、29日と12月4、5、6、11、12、13日は午後2時から(12月4日は午後7時も)。予約制で前売り大人2900円、70歳以上2200円、30歳以下2千円、学生1500円。

 申し込みは、チケット専用電話080(9394)1704。

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