「川崎モデル」全国へ 中小知財交流事業 

長野・岡谷市で初セミナー

「川崎モデル」の事業内容を紹介したセミナー=長野県岡谷市

 大企業の特許など知的財産を活用して中小企業の新製品開発を支援する知的財産交流事業「川崎モデル」が、全国展開を進めている。川崎市と市産業振興財団が進める事業で、国内のものづくり産業の活性化を図るのが狙い。16日には長野県岡谷市で、地元の金融機関や中小企業関係者らを対象にした初のセミナーを開き、川崎モデルへの理解を深めた。

 「マッチングから製品化、販路開拓まで一貫した支援が特徴」「キーワードは『おせっかい』と『えこひいき』。みんなで寄ってたかって中小企業を応援している」

 「東洋のスイス」と称される精密工業都市・岡谷の「テクノプラザおかや」で開かれたパネルディスカッション。川崎モデルの“仕掛け人”で、市経済労働局の木村佳司課長補佐や同財団の西谷亨・知的財産コーディネーターらが事業内容をPRした。

 同事業は、大企業の知と中小企業の技を融合させようと全国に先駆けて2007年にスタートし、14件の製品化を実現した。全国展開は経済産業省の補助事業として採択されたことを機に実施。中小企業支援に熱心な宮崎県や岡谷市などと連携し、事業手法やノウハウの移転、個別マッチング会などを行う。

 この日は、製品化にこぎ着けた市内企業や川崎信用金庫の担当者も登壇。富士通の特許を活用し、車載用カーナビロボットを開発した「イクシスリサーチ」(川崎市幸区)の山崎文敬社長は「大企業との連携で新しいビジネスチャンスも期待できる」と強調した。

 岡谷市で機械装置の設計などを手がける「NTK」の中村正樹代表は「大企業とは単なる受発注の関係だったが、(知財交流で)関係の持ち方が変わり、互いの刺激になる」。同市では12月にも大企業4社が参加し、中小企業に開放特許を紹介する交流会を開催する予定だ。

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