期限切れワクチン投与10件 鎌倉市、確認遅れで議会空転|カナロコ|神奈川新聞ニュース

期限切れワクチン投与10件 鎌倉市、確認遅れで議会空転

 鎌倉市は16日、生後2カ月から13歳未満の子どもを対象にした予防接種で、有効期限切れのワクチンを投与したケースが2010~14年度の5年間に10件あったと明らかにした。期限切れ日数は最大で48日間。市は健康被害の有無などを確認しており、作業の余波で開会中の市議会定例会は空転が続いている。

 市健康福祉部によると、期限切れの10件は、ジフテリアと破傷風の2種混合や日本脳炎のワクチンを接種した1~12歳の男女9人と、将来の妊娠を見越して麻疹風疹ワクチンを接種した31歳女性。市は10人がそれぞれ利用した六つの医療機関に、健康状態などを確認させている。

 14年度には別の期限切れワクチン投与が2件あったが、国の実施要領に基づき県への事故報告がなされていた。今回の10件は、これまで見落とされていたケースという。

 市は、業務委託している市医師会や市のチェック態勢の不備を認めた上で、期限切れのものは即処分するなどの再発防止に努めるとした。

 予防接種をめぐっては7日の市議会本会議一般質問で、本来は市医師会が作製すべき請求書を20年以上前から白紙のまま市へ提出させていたことが判明した。質問した中澤克之氏(無所属)は、期限切れワクチンの投与がなかったかについても調べるよう市側へ求めていた。

 市健康福祉部は約14万7千件の子ども向け予防接種の確認作業に当たった。中澤氏は、これとは別に約11万件のインフルエンザ予防接種についても期限切れがなかったかを調べるよう求めており、同部は「確認に1カ月ほど要する」としている。

 また予防接種事業以外にも、各部署で計573事業者への白紙請求書による支払いがあったことが新たに発覚した。14、15年度で、市の顧問弁護士報償や自主防災組織活動育成費補助金などに支払われていたという。

 問題の指摘を受けた市当局の確認作業で、議会は事実上の休会状態となっている。複数の市議が一連の問題を追及する構えで、大幅な会期延長も予想される。

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