1. SPORTS

      錦織、ファイナル出場決める

       【パリ共同】男子テニスのマスターズ・パリ大会第5日は10月31日、パリでシングルス準々決勝が行われ、第6シードの錦織圭(日清食品)が第4シードのダビド・フェレール(スペイン)に3―6、7―6、6―4で逆転勝ちして4強入りを果たし、年間成績などの上位8人で争われるシーズン最終戦のATPツアー・ファイナル(11月9〜16日・ロンドン)出場を決めた。  男子ツアーを統括するATPによると、シングルスでアジア選手がファイナルの出場権を獲得するのは初めて。

    2. 社会

      米西部で宇宙船試験機が墜落

       【ワシントン共同】民間企業による宇宙旅行を目指している米ヴァージンギャラクティックは10月31日、西部カリフォルニア州上空で開発中の宇宙船「スペースシップ2」の試験飛行を実施したが、直後に「深刻な異常」が起き、試験機は同州のモハーベ砂漠に墜落して大破した。  米CNNテレビは、飛行士1人が死亡し、1人が重傷と伝えた。砂漠では機体や翼の破片が散らばっているのが見つかった。  同社は高度約100キロの宇宙空間をかすめて飛ぶ弾道飛行で、4分間の無重力状態を体験できる宇宙旅行を来年に始める計画だった。

    3. 経済

      消費増税 党派超えて広がる慎重論

       2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げを先送りすべきだとする意見が、県内選出議員の間でも与野党を超えて上がるようになってきた。増税の是非をめぐる安倍晋三首相の最終判断を12月に控え、国会や与野党党内での論戦が熱を帯びることになりそうだ。  「連立与党の最優先課題は経済再生」。公明党の経済再生調査会が31日に開いた会議の冒頭、会長を務める上田勇政調会長代理(衆院6区)が強調した。  講師を務めた本田悦朗内閣官房参与は増税時期を「1年半先送りすべき」と主張しており、上田氏自身の見解とも共通する。上田氏は会議後、記者団の取材に「所得の改善が伴っておらず、再増税はリスクが高い」と話した。ただ、山口那津男代表は自民、民主、公明の3党合意で決めた増税を予定通り実施すべきだと繰り返している。  自民党の慎重派でつくる議員連盟の会長を務める山本幸三元経産副大臣は同日の勉強会終了後、上田氏らの動きを「大変心強い」と歓迎。増税に反対しているみんなの党の浅尾慶一郎代表(衆院4区)も、同日の定例会見で「(与党内に)増税凍結という意見があることには期待したい」と話した。  3党合意当事者の民主党にも慎重論を唱える声がある。金子洋一政調副会長(参院神奈川選挙区)は「今の経済指標は極めて悪い」と指摘、閣僚辞任が相次いだことで「首相の増税判断にはブレーキがかかるのでは」とみる。  相次ぐ慎重論に菅義偉官房長官(衆院2区)は「国民と現場で接する中で、政治家としてそういう(慎重)意見が出てきたのではないか」と述べるとともに、首相による再増税の是非判断について「11月と12月に発表される7~9月期の国内総生産(GDP)の数値を見ながら慎重に判断していく基本的な考えは変わらない」と強調した。

    4. 社会

      拉致情報なく落胆隠せず 横田夫妻「何もかも遅い」

       平壌での日朝協議で北朝鮮側は「過去の調査結果にこだわらず、新しい角度からくまなく調査する」との方針を示したとされるが、拉致被害者の安否に関する情報は含まれなかった。31日開かれた政府説明会で、家族は「残念」と肩を落とし「このまま交渉を続けても」といら立ちをみせた。 ◆  「何もかもが遅い。もっと迅速に、真剣に『返せ』という気迫を持って交渉してほしい」  横田めぐみさんの父滋さん(81)、母早紀江さん(78)夫妻は31日、川崎市内で取材に応じ、政府の対応を批判した。  早紀江さんは「こんな悠長なことをしていたら、何十年かかるか分からない。非常に憤った思いだ」と話し、「知恵を尽くし、畳みかけるように押していかないと、もったいない時間が流れていくだけ」と、いら立ちを隠さなかった。  政府があらためて拉致問題を最優先に解決するよう北朝鮮側に求めたことについて、滋さんは「そのくらいしか現実にはやることがないのでは」と吐露。その上で、「何度か催促しても全く(調査結果が)出てこないところを見ると、そんなにスムーズに行くとは思えない」と険しい表情で話した。

    5. グルメ

      具も器も「ご当地」丼 三浦市の和食レストランで提供

       三浦市初声町入江の和食レストラン「てん心」が11月から、三浦産の食材を使った「三浦どん」を、市内で手に入れた材料で制作した陶磁器「三浦焼き」に盛り付けて提供する。店主と三浦焼きの制作者はもともと中学校の教師と教え子の関係。「三浦を盛り上げよう」という共通の思いが新たな逸品を生み出した。  「三浦どん」は2011年秋、市内六つの飲食店主らでつくる地域活性化グループ「みうら地産地活くらぶ」が開発。特産のマグロやダイコンなどを組み合わせたご当地丼で、市内で取れる季節の野菜や魚も盛り込むなど各店ごとにアレンジして提供している。  一方、「三浦焼き」は角野竹博さん(65)が市立中学校の美術部顧問時代に考案し、11年に30年ぶりに復活させた陶磁器。市内の土を使って粘土を作り、マグロの骨粉やミカン、サクラの木の灰などで作ったうわぐすりを使い、独特の赤茶色が特徴だ。  同くらぶメンバーで「てん心」店主の石坂昌司さん(42)は、角野さんが市立南下浦中学校の美術の教員をしていた時の生徒。角野さんは、「元気のいい活発な生徒だった」という石坂さんの数年来の依頼を受けて今回、10月の展覧会用に作成した直径20センチ弱の鉢10個を“教え子価格”で提供した。「三浦焼き」は材料が限られることなどから量産は難しいが、徐々に同くらぶの他店舗にも広げたい考えだ。  10月30日、「てん心」で開いた試食会。盛り付け終えた丼を前に「落ち着いた色合いで、料理が映える。料理の材料も焼き物も三浦産で最高にマッチする」と石坂さん。同くらぶ会長の物部幸村さん(47)は「三浦には畑と海があり、そこで取れるものをそこで食べてもらおうと三浦どんを始めた。器まで三浦産で、お客さんも喜ぶ」と話す。  すっかり完食した角野さんは「お互い三浦を盛り上げようとしている思いは同じ。見た目にも、食べてもおいしい」と笑顔を見せていた。「てん心」の三浦どんセットは1543円(税込み)。

    6. 社会

      強力ステロイド薬問題 病院が3909人に処方 債権総額2億円超

       横浜市都筑区の山口医院が「漢方クリーム」とうたって最も強力なステロイド成分を含む塗り薬をアトピー性皮膚炎患者らに処方していた問題で、同院が2009年以降、3909人に塗り薬計5万8915個を処方していたことが31日、関係者への取材で分かった。山口了三院長(69)は7月、東京地裁に自己破産を申請。3909人は債権者一覧に含まれ、債権総額は2億3165万円に上る。  同院は4月の患者向け説明会後、神奈川新聞社などの取材に対し、13年の1年間に処方した患者は「少なくとも1600人」と答えていた。同院は十数年前に処方を始めたと説明しており、被害弁護団は「実際の債権者は6千~7千人に上るのではないか」とみている。  債権者一覧には、3909人のカルテ番号、氏名、購入個数、購入総額(債権額)が記されている。塗り薬は2種類あり、それぞれの処方数は2万9476個と2万9439個。100万円を超える債権者も複数確認された。一部の債権者には計516万円が返済されている。  破産管財人は近く、住所を把握している債権者に債権届出書を発送する方針。  患者の被害回復に向け院長に対する集団訴訟を検討していた被害弁護団の鈴木順弁護士は、「患者側で処方された証明ができなくても、債権を主張できる可能性がある」と指摘。管財人側が把握できていない患者に債権が通知されない可能性も想定されるため、「泣き寝入りせず、管財人に問い合わせてほしい」と呼び掛けている。  同院の説明の倍以上の患者に対する処方が確認されたことについて、自己破産を申し立てた代理人は「知らなかった。破産手続きに移行したのでコメントする立場にない」と答えた。「漢方相談役」として塗り薬を同院に持ち込んだとされる中国籍の女性(52)の代理人は「後遺症や副作用を負った方がいれば、大変気の毒であり、遺憾である」と書面で回答した。  債権者一覧は東京地裁で閲覧できる。債権届け出は12月10日まで。債権者集会は同24日、日比谷公会堂(東京都千代田区)で開かれる。債権に関する問い合わせは、破産管財人室電話03(3539)2099。  ◆山口医院によるステロイド含有塗り薬処方問題 2013年秋の国民生活センターの調査で、山口医院が処方した塗り薬から最も効力の強いステロイド成分「プロピオン酸クロベタゾール」が検出された。被害弁護団は院長に対し、損害賠償を求める集団訴訟を起こす方針だったが、自己破産の申し立てを受けて撤回。県警は今年4月、同院と院長宅を不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで家宅捜索し、患者のカルテを押収して調べている。

    7. 社会

      「1人3日分の水備蓄」実行は3割 横浜市水道局の防災意識調査

       横浜市水道局は3年に1度行っている水道に関する市民意識調査の結果をまとめた。災害時用に水を備蓄している人は76・5%に上ったが、災害時に必要とされる1人最低3日分9リットル以上を蓄えている人は29・4%だった。  災害時に知りたい情報では「応急給水場所と日時」が一番多く、93・9%を占めた。一方で、応急給水拠点を知らない人の割合は65・3%だった。具体的な場所を知っているのは14・2%にとどまった。知らない人、知っている人の割合は前回(2011年度)とほとんど同じだった。  最寄りの応急給水拠点は同局ウェブサイトの「スイスイまっぷ」で確認できる。  水道水の安全性については、08年度以降増加しており、前回に比べても5・5ポイント増の75・6%が水質に安心を感じている。  一方、「不安」(1・4%)「どちらかというと不安」(11・7%)と回答したうち、その理由としては「放射性物質」が最も多く46%(前回の11年度調査では66・3%)。次いで「水源の水質」で41・8%となっている。  同局が今後力を入れるべき取り組みとしては「安全でおいしい水の提供」とともに、「大地震など災害に強い水道づくり」が8割を占めている。  同局は災害時に断水が起きないよう水道管の耐震化を進めているが、応急給水訓練などを通じて、今後さらに家庭や職場での飲料水の備蓄や応急給水拠点の周知を図るとしている。  調査は5月に実施。住民基本台帳から無作為抽出した市内在住の20歳以上の男女4千人を対象にし、1619人から有効回答があった。  また市内の事業者千社を対象にした業務用の調査も行っており、332社から有効回答があった。

    8. 経済

      【社説】再生エネ買い取り見直し 拡大の機運に水差すな

       経済産業省が再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の見直しを始めた。電力会社が大規模太陽光発電(メガソーラー)などからの受け入れを中断する動きが広がっているためだ。東電福島第1原発事故を教訓に機運が盛り上がった再生エネの普及に水を差す事態を招いてはならない。  FITは太陽光や風力など再生エネによる発電を増やすため、2012年7月に導入された。民間業者が発電した電気を国が決めた価格で、電力会社が一定期間買い取ることを義務付けた。価格は経産省の有識者会議が毎年見直している。  電力各社は「太陽光発電をすべて受け入れると供給が需要を上回り、停電の恐れもある」と説明している。取り組みを始めた自治体や参入業者の間に動揺が見られる。  制度の見直しに当たっては、電力各社が主張した内容を十分に検証した上で、短期と中長期の対応に分けて議論を進めてもらいたい。  太陽光発電の申請が急増したのは、普及を加速させるために他の再生エネより価格を高めに設定したことが理由である。太陽光パネルの値下がりを見込んで認定後に着工を遅らせる業者も散見されるが、こうした悪質なケースは一掃してもらわなければ困る。再発防止には審査を厳格化し、価格の適用を稼働時期に見直すほか、入札制など競争原理を導入することも有効だろう。  太陽光偏重の是正も必要だ。日照に影響されず、発電が安定している地熱や風力は環境影響評価の手続きが要るため、事業化に数年かかっている。規制緩和を進めるなど、再生エネをバランスよく拡大していくことは重要である。  県内では、小田原市が官民一体で安全性の高い地域電力に育成しようと、市民出資も募り事業化にこぎ着けたばかり。加藤憲一市長は「国は蓄電設備の開発や電力会社のエリア間で電気を融通できる技術に投資すべきだ」と苦言を呈している。  電力各社を結ぶ送電網を増強するには数兆円のコストが掛かるとの試算もある。買い取り費用は電気料金に上乗せされる形で国民が負担している。さらなる負担増には慎重な配慮が求められる。福島の事故で明らかになった被害の巨額さ、原子力のリスクの大きさを考えれば、送電網は社会的インフラと位置付けて整備していくべきではないか。

    9. カルチャー

      【照明灯】シシャモの味

       食料に困った村人たちを哀れんだ神様が、柳の葉を川に流すと魚になった。柳(スス)と葉(ハム)でススハム。これが柳葉魚、つまりシシャモの語源となった▼北海道白老町にあるアイヌ民族博物館を訪れた際、聞かされた昔話だ。伝説にはいくつもの種類があり、アイヌの人たちの深い愛情を感じる。残念ながら、北海道の太平洋沿岸で取れる“本物”は、市場に出回るうちの5%ほどという▼たいていの魚は産卵期になると脂が落ちて盛りを過ぎるが、ことシシャモに関しては子持ちだ。「のどまで満つる」と形容される、びっしりと卵が詰まったものがいい。地元の通からすると、“本物”を味わうなら刺し身が一番なのだとか▼札幌(乾燥した広大な地)、帯広(川尻が裂けている場所)、夕張(鉱泉の湧く川)、苫小牧(沼の後ろにある川)と北海道の地名には、アイヌ語を語源とするものが多い。一方で、ユネスコによって消滅の危機にあると分類された言語でもある▼乱獲で漁獲量が激減したシシャモだが、地元の努力で川に姿が戻るようになった。アイヌ語も、関係団体が「携帯電話」を表す新語を作るなど、保存に努めている。今まさに旬を迎えたシシャモ。先人たちの奔走に感謝しながら、味わうとしよう。

    10. 社会

      北里大医師が酒気帯び運転 容疑で逮捕

       相模原南署は31日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで、東京都町田市、北里大学病院の小児科医師の男(33)を現行犯逮捕した。  逮捕容疑は、同日午前4時40分ごろ、相模原市南区相模大野3丁目の県道で、酒を飲んだ状態で乗用車を運転した、としている。  同署によると、同容疑者は、路上に車を止めて寝ており、後続の軽自動車の飲食店店員2人が車を降り、窓ガラスをたたいて起こしたところ、急発進。2人と接触し、腕などに軽傷を負わせ、さらに交差点で車2台と衝突するなどした。同署は自動車運転処罰法違反(過失致傷)の容疑でも送検する予定。

    11. 裁判

      死刑制度どう向き合う 裁判員経験者らがシンポ

       裁判員経験者や元刑務官らが、死刑制度を考えるシンポジウムが10月30日夜、東京都内で開かれた。登壇者は、命と向き合ったそれぞれの経験を踏まえ、死刑制度の是非について意見交換した。  東京地裁で裁判員を務め、経験者の交流団体を立ち上げた田口真義さん(38)は「死刑判決に関わり、自らの判断で人の命を左右した経験者の煩悶(はんもん)は、言葉にできないものがある」と指摘。元刑務官の野口義国弁護士は約40年前に執行に立ち会い、踏み板が外されて宙づりとなった死刑囚が揺れないよう、ロープを押さえる役割を担当したといい、「家族にも話せなかった。立ち会いの医師に『死刑囚より顔が真っ青だ』と言われた」と振り返った。  「遺族にもさまざまな感情があるのに、表層的な報道が死刑や厳罰化を後押ししている」と警鐘を鳴らしたのは、ジャーナリストの青木理さん。犯罪被害者支援に取り組む中根洋一弁護士は「遺族が加害者に死刑を求める気持ちを否定することはできない」と指摘しつつ、「今は弁護士も被害者側と加害者側に分かれている。死刑について被害者側弁護士も一緒に語れる状況をつくってほしい」と呼び掛けた。  また田口さんは、市民が刑事裁判に関わる裁判員制度を踏まえ「自らの問題として死刑制度を考えなければならない」と述べるなど、登壇者はそれぞれの立場からさらなる情報公開を求めた。シンポは東京弁護士会が主催した。

    12. 社会

      女子高生暴行容疑の教諭を不起訴 横浜地検

       女子高生に暴行したとして、準強姦(ごうかん)の疑いで逮捕された神奈川県立高校の男性教諭(28)について、横浜地検は31日、不起訴処分とした。地検は理由を明らかにしていない。  男性教諭は10月12日夜、横浜市保土ケ谷区内の路上で高校3年の女子生徒(18)に暴行したとして、県警に翌13日に逮捕されていた。男性教諭は逮捕時、「合意の上だった」と容疑を否認していた。

    13. 子育て・教育

      学習指導で学校と子どもの認識に差 神奈川県学力テスト分析

       神奈川県教育委員会は31日、4月に行われた全国学力・学習状況調査(学力テスト)について神奈川分の結果分析のまとめを発表した。テストに続けて実施した質問紙調査(アンケート)の分析では、「授業の冒頭に学習目標を提示したか」との問いに、小学校の94・9%が「よく行った/どちらかといえば行った」と回答しているのに対し、「当てはまる/どちらかといえば当てはまる」と答えた児童は79・0%にとどまり、学習指導をめぐる認識に差があることが浮かび上がった。  学力テストの結果は8月に速報済みだが、今回の分析はその結果を現場で役立てるためにまとめた。公立の小学6年生は858校・約7万5千人、中学3年生は417校・約6万5千人を対象に行った。  県教委が「学習指導で課題が見られる事項」として挙げたのが、▽授業の冒頭での目標提示▽授業の最後に学習内容を振り返る活動。中学校では学校側が「目標」で89・7%、「振り返り」で88・5%が「行った」と認識しているのに対し、提示されたと受け止めた生徒はそれぞれ63・0%、50・0%と大幅に隔たっていた。小学校での「振り返り」も、学校側の89・5%に対して児童は69・7%。いずれも全国平均より低い数値だった。  指導の意図がしっかり伝われば学力向上が期待できるとして「授業改善が望まれる」と、子ども教育支援課は分析している。

    14. イベント

      神奈川書家三十人展始まる 流派超えて日中韓交流

       神奈川を代表する書家の新作によって現代の書を紹介する「第27回神奈川書家三十人展」が31日、横浜市鶴見区の總持寺三松閣で始まった。ことしは文化交流事業「東アジア文化都市2014横浜」と連携し、日中韓の書の交流をテーマに掲げている。5日まで。入場無料。  2014年東アジア文化都市実行委員会と神奈川新聞社の主催。会場には流派を超えた神奈川在住の実力書家30人による漢字、かな、近代詩文書(漢字かな交じり)、篆刻(てんこく)などさまざまな分野の作品30点と、中国・泉州市、韓国・光州広域市の書家4人が同展のために制作した約20点などが並ぶ。  書家の船本芳雲さんは「中韓の作品を目にできるいい機会だ」とし、韓国の漢字とハングルを交ぜた作品に「漢字かな交じりと同様に、漢字とハングルをリズムを合わせて書くことがポイント」と話した。  会期中は、来場者が般若心経から選んだ1文字を筆で書き、壁面に貼り合わせて約260字の巨大写経を完成させるイベントも行われる。完成した写経は交流のシンボルとして、總持寺に納経される。  2、3日の午後2時から、中韓の書家が来日してギャラリートークと揮毫(きごう)を行う。4、5日は午後2時から「プチ写経体験」も。問い合わせは同展事務局電話045(227)0796(平日午前10時~午後5時)。

    1. カルチャー

      「芸術交差点」広がる輪 大人のための文化祭 廃材ドラムとダンス共演

       多種多様なジャンル、幅広い年代のアーティストが集い、交流を深めるイベント「大人のための文化祭」(同実行委員会主催)が11月9日、神奈川歯科大(横須賀市稲岡町)体育館で開かれる。アートの垣根を越えて表現する企画が今年もめじろ押しだ。  「新しい芸術との出会いの場を提供したい」という目的で2012年に初めて開催し、3回目を迎える。絵画、音楽、ダンスなどそれぞれの分野で作品づくりに励むプロ、アマチュアのアーティストが一堂に会し、展示や演奏などを発表。イベントを通じて参加者同士がつながり、新たな企画に発展する横の広がりも生まれているという。  今年は約40組、145人が集結。異なる分野のグループが一緒に取り組むコラボ企画として、廃材を使用したドラムミュージックに乗せてブレークダンスを披露したり、異なるジャンルのダンスグループが同じ曲に合わせて踊ったりする。さらに、異文化交流をテーマに初めて米海軍横須賀基地の関係者が出展する。  実行委メンバーは、大半が地元出身の30歳前後の男女8人。イベント名に「学生時代に味わった文化祭を、大人になってもう一度」との思いを込める。  体験型のワークショップも開かれ、親子で楽しめる企画も盛りだくさん。「地元に恩返しがしたい」と言う実行委代表の山田裕太さん(30)は「横須賀には異文化と交わる土壌がある。新しい芸術を発見するきっかけづくりの場にしたい。気軽に足を運んでほしい」と話している。  午前10時~午後6時。入場無料。詳細はイベントのホームページhttp://www.otonafes.com

    2. 社会

      時代の正体(37) 特定機密保護法考 デモと若者(上)渋谷が違って見えた

       暮れなずむ休日、渋谷のファッションストリート、ラップのリズムに乗り、この街では耳慣れない単語が響いていた。  「トクテイヒミツホゴホウ、ハンタイ」  「ミンシュシュギッテ、ナンダ」  ラッパーのコールでデモを先導するトラックは「サウンドカー」と呼ばれ、大型スピーカーが2台据え付けられている。和光大3年、福田和香子(20)は荷台にひょいと飛び移り、マイクを握った。  「H&M」のサングラス、「SASPL」とプリントされた特注Tシャツにタイトなパンツスタイル。  「私がデモに参加するようになって1年がたとうとしています。別に私、活動家でも何でもありません。本とクラブが好きなただの大学生。でも、ただの大学生にも言いたいこと、言えることがある。政治や世の中に対して、言いたいことを言うってそんなにおかしいことですか」  張りのある声。ちょっと緊張してます、とこぼしていたはにかみはもう、ない。あるいは沿道の大人たちのしかめっ面、同世代の若者たちから向けられる奇異の視線を感じたか。  ■ 補 完    SASPL-。「Students Against Secret Protection Law」の頭文字を取って「サスプル」。デモを主催したグループ名は、訳せば「特定秘密保護法に反対する学生たち」。ツイッターやフェイスブックで知り合った大学生で結成された。  代表者もいなければ、ちゃんとした組織があるわけでもない。中心メンバーの一人である福田は「子どもの頃から群れるのは苦手。『連帯』とか言われたら勘弁してよって参加してなかった」と笑う。  政治を学ぶ学生が動画「5分でわかる特定秘密保護法」を製作し、ユーチューブで流した。美術大生はそろいのTシャツや「DEMO」のロゴ入りのニット帽をデザインした。デモを企画し、「オシャレをしてきて」と呼び掛けた。  「デモというと悲壮感や暗い雰囲気が漂うものばかり。私たちは楽しく、明るく、オシャレにやりたい」  福田はどこまでも屈託がない。  では、なぜデモなのか。当日25日、出発地点の代々木公園でメンバーがマイクを手にあらためて趣旨を訴えた。  「政治のことを考えましょうとか、勉強しましょうと言うと、みんなえらいねと言う。でも、政治の主張をすると君、ヤバくないかって。こんなおかしな国、日本ぐらいじゃないですか」  「選挙に行けよと言う人がいる。でも選挙は民意を完全に反映するわけじゃない」。選挙だけが政治に関わる手段じゃない。デモはその手段の一つ。僕たちはおかしいと思った時に、おかしいと言っていい。選挙を補うものとしてデモがある」  ■ 虚 無    マイクを握る福田の手に力がこもる。昨年12月6日、秘密保護法が成立した日に話題が及んだ時だ。  「私はとても怒っていた。それは国民の意思を踏みにじった政治家だけに向けられたわけではありませんでした。強行採決は政治家のみによってなされたものではないから。都合の悪いものから目を背け、おびえ、羊のように飼われてきた、そんな大人たちの存在なしには成立しなかったはずです」  法律の施行が12月10日に迫る。  「そんな彼らは言います。デモなんかしたって何も変わんないって。このデモだってそう。いまさら何になるんだって。そういう言葉を浴びせてくる大人たちをたくさん見てきました」  苦い思いがあった。都立中学校に通っていた頃、入学式や卒業式で君が代を歌うことを拒否し続けていた教諭がいた。  なぜ歌わないのか教諭は毎朝校門の前で話し続けた。学校側は制止もしなければ、国歌斉唱の是非を説明することもなかった。「存在しないかのように扱われていた」。翌年、教諭は異動になった。  決められた枠にはまらない人間は不必要と言わんばかりの対応に思えた。「でも言葉にすれば変わり者扱いされるのは分かっていたから」。無関心を装った。  ■ 体 現    初めてデモに加わった夜を忘れない。  法案に反対する市民が国会前で座り込みをしているのをテレビで知り、永田町に向かった。マイクを向けられ、思いをしゃべった。誰かに写真を撮られた。大学名や出身地、家族構成を明かしていた。  「パパ、ママに迷惑をかけるかもしれない」。急に怖くなり、家に戻って父に泣きながらその出来事を話した。  それから1年。デモを重ね、むしろ声を上げていかなければいけないと思う。  「私だってもう一朝一夕で世の中が変わるなんて甘い期待はとっくに捨ててます。ただ私がこうして路上に出ることで、自分の言葉で自分の意志を紡ぎ続けることで、私は自分が生まれ育ったこの国が民主主義国であるということを体現してきたつもりです」  そうして臨んだスピーチだった。  「今日のお昼、カレーとパスタどっちを食べたいって聞かれて、パスタにするって言うのも、政治に対して意見を言うのも、自分の意思を表明することで何ら変わらないですよね」  クラブファッションで決めたカッコイイおねえさんに沿道の女子高生がiPhoneをかざし、動画を撮影していた。  〈かっこよかったって抱きしめてくれる友達がいて、全然知らないオバチャンにあなたは素敵(すてき)だわと声をかけられて、直接は何にも言わない癖してデモに初めて参加した弟からは俺は自分が変われる気がしたし姉ちゃんを応援するって珍しく自分の気持ちの書かれたラインが届いていたり…〉  あの日見たいつもと違う渋谷の風景をフェイスブックにつづった。 =敬称略 ◇  特定秘密保護法施行を前に大学生が東京・渋谷でデモを行った。主催者発表で2千人。若者たちはなぜ街へ出て、声を上げるのか。  ◆特定秘密保護法 防衛、外交、スパイ防止、テロ防止の4分野で「国の安全保障に著しい支障を与える恐れがあり、特に秘匿が必要」な情報を特定秘密に指定し、漏えいした公務員に最高で懲役10年の罰則を科す。共謀したり、唆したりした民間人も5年以下の懲役が科される。昨年12月6日に自民、公明両党の賛成多数で成立した。防衛相や外務相、警察庁長官ら行政機関の長が特定秘密を指定し、秘密の有効期間は最長60年。法律の条文には「その他」の文言が多く含まれるなど秘密指定の範囲があいまいで、政府による恣意(しい)的な秘密指定や国民の知る権利の侵害が懸念されている。

    3. イベント

      【動画】横浜の夜景彩る光 11月3日まで

       省エネルギー技術を活用した光の祭典「スマートイルミネーション横浜2014」(同実行委員会主催)が横浜市中区の象の鼻パークや同西区のみなとみらい21(MM21)地区などで始まった。11月3日まで。  テーマは「Primary Light語り合う光」。今回は「東アジア文化都市2014横浜」事業の一環として開催され、日中韓の作家が集い、作品を展示する。  象の鼻パークを囲む5棟のビルの壁面に映像を投映し展開する「たてもののおしばい」=写真=や、発光ダイオード(LED)で装飾されたシャトル船が、同パークとパシフィコ横浜間を運航(有料)するなど「もうひとつの横浜夜景」が会場を彩る。問い合わせはイベント事務局電話045(633)9660。

    4. 社会

      【社説】公立保育所民営化 家庭支援機能も重視を

       公立保育所の民間移管が全国的に進んでいる。自治体が財政難の中、待機児童解消に向け保育所を新設したり、利用者のニーズに合わせ保育サービスを拡充したりするには、公立よりも比較的運営コストの低い民間への移管が効率的だからだ。  そうした中、横浜市は一定数を公立保育所として残す方針を示した。要支援家庭のセーフティーネットとしての機能や、新設保育所へノウハウを提供し、保育の質の向上につなげる役割などを重視した。  背景には育児環境の変化がある。  同市では、児童相談所(児相)が昨年度に新たに把握した児童虐待件数が、前年度比25%増の1159件に上った。  公立保育所が児相と連携して対応する機会も増え、臨床心理士を配置し、児童虐待の早期発見につなげるモデル事業も展開されている。  障害を抱える子どもも増えている。同市の地域療育センターでは、「分かりにくい障害」とされている発達障害と診断される子どもが、この5年で1・6倍に増加した。  保育所等に通う発達障害児も増えているが、民間保育所の約53%でしか、障害児保育が実施されていないのが実情だ。そのため、1園当たりの受け入れ人数は民間1・9人に対し、体制の整っている公立が4・0人と大幅に多くなっている。  同市は2010年以降の4年間で、認可保育所を1・4倍の611カ所(14年4月1日現在)に増やし、13年4月には待機児童ゼロを達成した。しかし急増する新設保育所の中には、児童虐待や発達障害など特別な配慮を必要とするケースの対応能力を、十分に備えているとはいえない施設もある。  公立保育所が長年蓄積してきた経験や専門知識、児相や地域療育センターなどの公的機関との密接なつながりは大きな強みだ。これらを新設保育所とも共有し、保育資源の全体的なレベルアップのけん引役を務める必要がある。  厚生労働省の保育所保育指針は、その役割として、入所家庭だけでなく、地域の子育て家庭に対する支援も位置付けている。  待機児童解消や保育サービス拡充は重要なテーマだが、困難を抱える家庭を支える保育所の役割も軽視できない。公民双方の強みを生かしてバランスよく整備し、地域の親子をこまやかに見守りたい。

    1. 社会

      住民反対の遺体保管所、議会が視察

       川崎市中原区に開設された遺体保管所をめぐり、周辺住民が市に規制強化などを求めている問題で、同市議会まちづくり委員会は29日、現地を視察して今後の対応策を探った。市によると、営業中を理由に内部は公開されず、事業者側からの説明もなかった。  開設場所は住宅と町工場が混在する準工業地域。市議会に陳情した住民グループ「宮内の遺体保管所“葬荘”を考える会」(増澤洋子代表)によると、9月上旬の開設後、夜間を中心に遺体搬入作業を確認した。  視察した委員は、住民らが見守る中、鉄筋3階建ての事業所を外からチェック。臭気や感染症など周辺への影響に懸念を示し、市の担当者に「排気口が隣家に近すぎる」「衛生面を含む早急なルールづくりが必要」などと問題点を指摘した。  同会ではこれまで、搬入時間の制限や住民視察、冷蔵施設の整備などを業者に要望したが、いずれも受け入れられなかったという。増澤代表は「住民に寄り添う姿勢がない。遺体保管所開設で街のイメージが悪くなった」と業者の対応を批判している。

    2. グルメ

      横須賀佐島・魚行商おかみさんのレシピ(13) 伊勢エビの刺身

       伊勢エビというと処理の仕方が分からないからと敬遠される方がいらっしゃいますが、こつが分かれば簡単です。まずは、身のはがし方を紹介します。  (1)伊勢エビをあおむけにしてまな板に置き、頭部と腹部の境目に包丁を入れ、半分ぐらいまで切れ目を入れます。  (2)【1】のエビをうつぶせにし、頭部を左手、腹部を右手で持ってひねり、頭部と腹部を離します。殻が気になる方は、軍手を使ってください。  (3)腹部の両端を少しはさみで切り落とし、身の部分を上に向けます。  (4)尾の方からスプーンの柄を入れ、殻から身をはがします。  (5)氷水と熱湯を用意しボウルに入れます。氷水には1匹あたり小さじ1杯の塩を入れます。  (6)【4】の身を【5】の熱湯にくぐらせてから、氷水にサッと入れて冷やします。  (7)氷水から取り出した身の水気をペーパータオルで拭き取り、刺し身のように切って頂きます。  湯にくぐらせずに召し上がる場合は【5】の氷水だけ用意し、身をサッとくぐらせてください。塩を入れることで、伊勢エビの甘みが引き立ちます。残った頭や殻は全部捨てずに、みそ汁に入れてお楽しみください。  <レシピ =福本 育代>  <イラスト=福本 倖子>

    3. カルチャー

      戦艦「陸奥」主砲 横須賀への帰郷が決定

       横須賀で建造され、現在は「船の科学館」(東京都品川区)が所有する戦艦陸奥の主砲が、横須賀に戻ってくることになった。横須賀の政財界の訴えに同館を運営する日本海事科学振興財団が応じ、無償で譲渡することを決定した。主砲搭載から80周年にあたる2016年を、里帰りの目標に据えている。  小泉進次郎衆院議員ら地元国会議員、横須賀の市長、議長、商工会議所会頭と、地元出身で元統合幕僚長の斎藤隆さんが発起人となり、5月に「陸奥主砲里帰りを支援する会(陸奥の会)」を設立。3万人超の署名を添えて8月、譲渡を申請した。  同財団は今月28日の理事会で無償譲渡を決定。「陸奥の主砲を生誕の地に戻し、広く一般に公開するという会の趣旨に賛同した」と説明した。陸奥の会はこれを受け、移設費を賄うための募金活動を始める。  主砲は全長約19メートル、約100トン。移設先は、米海軍横須賀基地や海上自衛隊横須賀地方総監部を望むヴェルニー公園が候補になっている。陸奥は1921年に横須賀海軍工廠で建造。36年に同工廠で大改修が行われ、今回里帰りが決まった主砲が搭載された。

    4. カルチャー

      ロスで世界初「キティ大会」

       【ロサンゼルス共同】サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」の誕生40周年を記念して、世界初のファンコンベンションが米ロサンゼルスで30日から開かれる。29日に招待客らへの事前イベントが開かれ、ロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIさんが新たに作曲したキティのテーマ曲を披露した。  サンリオの副社長だった故辻邦彦氏と親交があり、「ヨシキティ」のコラボ作品もあるYOSHIKIさんは「ハロー・ハロー(仮題)」という曲をピアノで披露した。  コンベンションは11月2日まで。ワークショップやパネルディスカッションなどが行われるほか、限定商品も販売される。

    1. 政治・行政

      どう見る 議員定数削減 識者に聞く

      2011年4月の前回統一地方選の後、県内34地方議会のうち、半数に迫る15議会が議員定数の削減を決定もしくは実施した。全国的に進む議員定数の削減傾向を識者はどうみるか。元総務大臣の片山善博慶大教授(63)と、早大マニフェスト研究所事務局長の中村健氏(43)に聞いた。 ◆「少数で決定できる」片山氏 -議員定数削減の流れをどうみるか。  「発端は議会不要論で、人口減少が深刻化する前から始まっている。ヤジと根回しばかりして、議案の決定に専念するという本分を果たしていないからだ」  -適正な議員定数は。  「日本は総じて多すぎる。戦後、日本が地方自治の手本としてきた米国では、市町村に当たる基礎自治体の議員定数は7~11人程度。議会は決定機関であり、物事を決めるのにそれで十分だからだ。米国の地方議会は役割といい議場のレイアウトといい、裁判所に近い。日本も最高裁判所大法廷の裁判官は15人だ。地方議会は7~11人いれば議案を決定できるはず」  -大都市でも議員数は7~11人で足りるのか。  「実は議案数と人口の多寡はあまり関係がない。大都市でも村でも予算は毎年1本だし、条例の数もそれほど大差があるわけではない。議員数は議案数に比例して考慮すればよい」  「議員が市民の元に出向いてご用聞きをし、代弁者として議会で首長に要求するという現行スタイルでは、人口に応じた議員定数が必要になる。しかし市民が議会に参加して意見を述べるスタイルにすれば、そんなに議員の数はいらない。米国の地方議会では、議会の委員会などの公聴会に誰でも参加でき、市民が議会に直接意見を訴える仕組みになっている」  -人口約370万人の横浜市では、意見のある市民全員を受け止められるか。  「意見のある市民が多すぎて、議会が受け止められないのは、地方自治の規模の限界を超えているということだ。主権者である市民に意見表明の場がないのは、地方自治ではない。横浜市は自治体規模として大きすぎる。区ごとに議会を設置するくらいでちょうどよいのではないか」  「逆に人口も議員数も少ない町や村は、住民参加を促しつつ、少数精鋭の議員で決定する議会に変わるチャンスだ」  -市民の側も地方議会への参加意識を高める必要があるのではないか。  「言いたいことがある住民は多いはず。ただ現在の地方議会の定例会のように、平日昼間の開催では、参加できる人は限られる。通年議会として毎週定期的に開催し、公聴会を夕方に設けるなど、多くの住民が参加しやすくする工夫は必要だ」  -議員定数が減ると、小規模政党の議席確保が困難になるのでは。  「可能性はある。しかし議会が誰でも意見表明できる場を設ければ、主張を排除することにはならない。実際、米国ではマイノリティーや市民団体が議会の公聴会で訴え、条例制定に結び付けたり、活動の拡大につなげたりしている」  -議員数が少なすぎると議会の委員会活動に支障が出るという意見もある。  「委員会での議論に専門的な見地は必要だが、議員が専門性を身に付ける必要はない。参考人質疑として適切な専門家を招いて、市民も一緒に解説を受け、議論すればよい」  -少数精鋭の議員に必要な資質は。  「常識人であること。住民も参加する委員会をまとめたり、主張の異なる議員を説得したりする力も必要だ。ヤジや居眠りをしている暇はなくなるだろう」 ◆「質を高めよ」中村氏 -全国的に議員定数削減が進んでいる。  「『根拠なき削減』という一つの問題提起をしたい。高度経済成長期あたりから行政も組織が肥大化したが、平成の大合併後は公務員の量的削減が進み、議会にもメスが入ったというのが大きな流れだ。ただ、執行機関の行政と議決機関の議会の役割は異なっているのに、行政にならって議会も量的削減というのは、そもそもおかしい。行政が頑張っているから議会も血を流さないと、という感情論ばかりが先行している」  「選挙前に削減する例も多いが、議員はアピールすることがそれしかないのだろうか。ほとんどの議会が予算審議や決算審査などは行政から説明を受けて承認するという流れ作業になっている。だから議会は人も金もいらないと声が上がる。兵庫県議会などの不祥事がそれに輪を掛けた」  -歯止めをかけるには。  「(議会の透明化や議論の活性化などを目指す)議会基本条例の制定の動きが全国の地方議会で広がっており、一つのきっかけになると思う。議会が目覚め、地方分権時代に議会が何を果たすべきかということが考えられ始めてきた。今まで多くの議員が条例をつくった経験がないので、そのプロセスが大事。議会を応援する立場としては、明るい面もあるとみている。議会の質が高まれば削減を求める声は落ち着く」  -議員定数の適正規模についてはどう考えるか。  「判断基準がないのが問題。自治体の面積や人口、年齢層などいろいろな条件を踏まえて適正規模を割り出せないか、と私たちも研究している。削減するなら議会の環境整備が必要だ。注目すべきは議会事務局。担当職員が1人の自治体もあるが、それでは議事録の作成で終わってしまう。外部有識者をアドバイザーに据えるとか、法務担当を増やすとか、周辺自治体と広域で議会事務局の専門職員を採用するなどして、議会のサポート体制を整えれば削減は可能だし、議会改革は進む。ICT導入などで事務効率を上げることも一つの手段だ」  -適正規模の本質的な議論はあるか。  「会津若松市議会は3年くらい前に適正な定数と報酬を試算して市民に示した。その際、『今の活動をベースにするな』と反発があった。もっともな話で、結婚式や葬式などプライベートのようなことでも政務という場合がある。議会は活動を見直し、議論を重ねているところだと聞いている。会津若松市は市民の意見を聞いて、政策、議案に反映させ、結論を市民に報告して意見交換をし、次の政策に生かす仕組みにしている。議員定数についても市民と一緒につくりあげていこうとしている」  -議会に求めることは。  「議会や行政の取り組みが市民生活にどんな変化をもたらしたかを検証し、報告するという点が欠けている。例えば温泉地に視察に行った場合は、内容を報告して終わり、が現状。視察をどう生かしたかを検証しないから信用されない。議会が信頼を得るにはそれが課題だ。議会基本条例についても、制定しただけで取り組みに結び付いていない議会もあり、外部の目を入れた検証が必要だ」

    2. 社会

      御嶽山噴火から1カ月 箱根観光に影響なく 大涌谷など多くの人出

       長野、岐阜の両県にまたがる御嶽山の噴火から1カ月がたった。戦後最悪の犠牲者数となるなど大きな被害に、県内唯一の活火山を抱える箱根町では当初、観光への影響が懸念されていた。しかし目立った風評被害はなく、むしろ休日は例年を超える人出となっている。日常的に噴煙が立ちこめる大涌谷(同町仙石原)にも多くの観光客が押し寄せている。  箱根登山鉄道によると、噴火があった9月27日から1カ月間の登山電車、ケーブルカーの利用者数は前年同期比で18%増。箱根ロープウェイも前年同期より10%ほど利用者が増加しているという。同社は「昨年、世界遺産となった富士山を望めるからか、外国人観光客も多い」と分析する。大涌谷に向かう県道も日曜には、乗用車や観光バスなどが長い列をつくる。  噴火直後、「(御嶽山の)報道などを見て箱根を訪れる人が減らないか心配」と懸念していた町観光協会も「箱根は大丈夫か、対策はしているのか、といった問い合わせが数件あったが、噴火で旅館やツアーのキャンセルが出たという話は聞いていない。影響がなくてひと安心」と胸をなで下ろしていた。  1泊2日で千葉県から早雲山に来ていた20代の男性会社員は「(御嶽山が噴火しても)箱根そのものは変わらないし、むしろ雨や台風と日程が重ならないか、そちらのほうが心配だった」と今月2週連続で上陸した台風を振り返った。  現在、箱根の噴火レベルは「1」(火山活動は静穏)に指定されている。

    3. SPORTS

      世界一へ健闘誓う 神奈川区「スポチャン」クラブが大会直前の練習に熱

       横浜市神奈川区の青木小体育館で活動するスポーツチャンバラのつばさ教室青木小クラブのメンバーが11月2日に東京・駒沢体育館で開かれる第40回世界選手権に挑戦する。2年ぶりの世界一復帰を目指す選手もおり、本番を前に練習に熱がこもっている。  横浜発祥で「スポチャン」の愛称で呼ばれるスポーツチャンバラは、軟らかい剣を使って相手を打ったり、突いたりする競技。世界で50万人近くが親しむ。今回の大会には33カ国から約1600人が出場し、打突部門(試合)と基本動作(形)で競う。  約25年の歴史がある同クラブは、打突部門全種目の覇者による世界一決定戦を制したグランドチャンピオン3人を輩出する名門。若手のホープ田村勇樹さん(21)=日大3年=は2年前に頂点に立った。  教室の師範が父の勝家さん(69)で、4歳からスポチャンを始めた。小学6年生で大人相手に準優勝するなど、早くから活躍してきた逸材。だが連覇を狙った昨年は、プレッシャーもあって「あっけなく負けた」(勇樹さん)。それだけに今回は「もう一度、返り咲きたい」と気合が入る。  3人一組で争う基本動作団体で頂点を狙うのが松田実来さん(13)=小田原橘中2年。始めて4年目だが、抜群のセンスを田村師範に買われ、勇樹さんと同じチームに抜てきされた。  世界選手権は2年前に続いて2度目。「前回は緊張して力を出せなかった。今は練習量を増やしており手応えが違う。金メダルを狙いたい」と笑顔で健闘を誓っていた。

    4. ショッピング

      半島に「走る百貨店」 高齢者の買い物不便解消へ さいか屋横須賀店が11月から

       百貨店の商品を地域にお届け-。さいか屋横須賀店(横須賀市大滝町)は、専用車で横須賀と三浦市内の計14カ所を回る移動販売を11月1日から始める。買い物が不便な地域に住む人々に利用してもらう目的で、百貨店としては県内初の取り組みという。  移動販売に使う2トントラックに施されたブルーのペイントが目を引く。車内には、肉や魚、野菜などの生鮮食品をはじめ、日用雑貨など200品目以上が詰め込まれる。  顧客らの要望を受け、約9カ月の準備を経て実現にこぎ着けた。同店の企画広告・顧客管理担当の佐藤剛さんは、「いわゆる『買い物難民』ではないが、三浦半島は山坂が多く、足腰などの問題で店まで行きづらくなったという声があった。より地元に密着して活動していくためにも良い機会だと思う」と話す。  主なターゲットは高齢者層だ。同店担当者らは市内各地の地域包括支援センターに足を運び、買い物について各地域でどのようなニーズがあるかを事前に把握。「(高齢により)車を手放し買い物が大変になった」「近くにスーパーがなく不便」といった声が高齢者を中心に寄せられた。ボランティアが買い物を代わりに手伝う支援を行っている地域もあるという。  週1、2回訪問するのは、横須賀中央地区や浦賀地区、長井地区など同市内13カ所と、三浦市内1カ所で三浦半島の広いエリアをカバー。団地広場や自治会館などに停車し、百貨店と同じ値段で販売する。  佐藤さんは「買い物は見るだけでも楽しい。地域の人が集まるきっかけにもなってほしい」と期待する。さらに、次回訪問時に希望の商品を届ける「ご用聞き」サービスも展開していく。  移動販売に携わる石川和幸さんは「実際に地域を回って話を聞くと、困っているという声がある。地域貢献ができるよう細かい要望に応え、信頼されるようになりたい」と意気込んでいる。